「自分の子どもがいじめられている」と聞いたときに、どんな気持ちになるでしょうか。
子どもがいじめられている時の対応って難しいと思います。
私は、過去にいじめを受けていました。
いじめを受けていた私が、父と母に伝えたいことをまとめました。
この記事を読んで、いじめを受けている子どもを持つお父さんお母さんの心が少しでも軽くなったらとても嬉しいです。
目次
子どもがいじめを受けていた時の対応の仕方
「親である自分が悪い」と自分を責めないでほしい
子どもは、お父さんお母さんのことが大好きです。
いじめを受けていることを知った時に
「私に似てしまってごめんね」
「私に似て引っ込み思案だから」
などと、自分を責めないでほしいということです。
大好きなお父さんとお母さんが、自分のせいで傷ついていると思うと、とても辛いのです。
そして、自慢である両親が、自分のことをけなさないでほしいのです。
ただ、見守ってくれているだけで嬉しい
子どもがいじめを受けていると知った時に、過剰な心配や、「何があったの?」「どうしたの?」など過剰な質問責めは、しないでください。
ただ、側にいてくれるだけで心が救われるのです。
私は、いじめを受けていたことを両親には話しませんでした。
担任の先生が私の両親にいじめを受けているということを伝えたのです。
いじめられた内容を話すのは、本当にしんどいです。言葉が出てきません。ただ、涙が出てくるだけです。
親に心配をかけたくない。
いじめられている自分を知られるのが恥ずかしい。
といった思いが私の中にはありました。
泣いている私の背中を黙ってさすってくれた母、どんないじめを受けたのか聞かず、「お前がここが嫌なら引っ越すぞ」と笑ってくれた地元が大好きな父。
私は、その時も涙を流すことしかできませんでした。
「いつでも話を聞くからね」という環境を整えてくれているだけで、心が穏やかになります。
学校には居場所はないけれど、家庭の中には居場所がちゃんとあったのが、私が死にたくならなかった理由です。
加害者を許さなくてもいい
いじめをしていた子が、私の自宅に謝りに来たことがありました。
私がいじめを受けていたことが、かなり学校で問題になったので、おそらく先生に言われて謝りに来たのでしょう。
私は、それが嫌でした。
謝ったからなんだというのか。
謝られたら許さなければいけないのか。
謝らなければいけないならば、最初からいじめなんかしなければいい。
そんな想いがありました。
父も母も「謝ったなら、許してあげましょう」なんてことは、一度も私に言いませんでした。
「私は、まだいじめをしていた子たちを許せないし、許すつもりもない」といじめを受けていた時から、10年以上経った今、母にそのことを話したら
「私も許すつもりはないわよ」
と笑って言ってくれました。
加害者を許さなくていいんです。許さなくていいんですよ。
大事なことなので、2回言いましたからね!
大好きな子どもが傷ついているんだから、親は加害者に対して怒りを我慢しなくてもいい!
これには賛否両論あるのではないかと思います。
学校に怒鳴り込んでいって、物事を大きくしてしまうと、子どもが学校に行きにくくなるのではないかと思う方もいると思います。
私の父は、私がいじめを受けていると学校から連絡が入った時に、仕事の作業着のまま学校の職員室に怒鳴り込んでいきました。
「お父さん、やめてよ、恥ずかしい」という気持ちがありました。
しかし、父が怒鳴り込んでいるのを聞いた瞬間に、涙が溢れてきたのです。
感情を表に出すのが苦手だった私は、父がこれでもか!というほど私の代わりに怒ってくれたことで、私は、「そうか、怒っていいのか。これは怒っていいことなんだ。そういうことをされたんだ私は」と思うことができました。
普段、物静かな母でさえ、声を震わせて怒っていました。
父が職員室で大きな声を上げて怒っているのが、目立つし、恥ずかしい気持ちもあったのですが、あの時に父と母が怒ってくれたからこそ、いじめと向き合うことができました。
学校に怒鳴り込むまではいかなくても、「怒っていいんだよ」ということをいじめを受けている子どもに伝えてほしいと思います。
怒りも大切な感情なのですから。
最後に
いじめを受けた時から10年以上経った今、私は母親になりました。
母に「子どもがいじめられてたら、どうしたらいいのかな」と聞いたことがあります。
母は、「それは今でも分からない。どうしたら良かったのか。あれで正解だったのか分からない。先生に「どうしたらいいですかね」と相談した時、先生は何にも言ってくれなかった」
と言っていました。
きっと、父と母も辛かったと思います。どうしたらいいか誰も教えてくれないわけですから。
子どもは、お父さんお母さんが大好きです。いじめのことも自分から話したりしないと思います。
どうか、子どもがいじめを受けていることで悩んでいるお父さん、お母さん。
子どものことを優しく見守って、家庭に居場所を作ってください。話しやすい環境を整えてあげてください。
そして、どうか自分のことを責めないでください。
いじめのことで悲しむ家族がいなくなることを願っています。
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